遠位脛腓骨靭帯結合は前した脛腓靭帯、骨幹靭帯および後脛腓骨靭帯で構成され、足関節の安定化に重要な役割を果たしている。
自覚症状
歩行時やしゃがみ込み時の足関節外側前方の痛みが一般的
身体所見
Cotton test
Fibular translation test
External rotation test
などが挙げられるが、external rotationo testは感度が低いことが指摘されており、
ヨーロッパのガイドラインでは前下脛腓靭帯の圧痛に加え、Fibular translationとcotton testが推奨されている。
The Cotton Test | Syndesmosis Injury
The Cotton Test | Syndesmosis Injury
画像検査
単純X線
可能であれば立位でのMortise view撮像よい。感度58%と低めではあるが、立位足関節正面Xpの44%と比較するとまだよい。
MRI
MRIで損傷部位に応じた重症度分類
Grade1: 前下脛腓靭帯単独損傷
Grade2 :Grade1+骨間靭帯損傷
Grade3 :Grade2+後下脛腓靭帯損傷
Grade4 :Grade3+三角靭帯損傷
保存治療
Grade1,2の不安定性を伴わないもの
前下脛腓靭帯損傷単独損傷で、不安定性もなければ基本的には急性期の疼痛コントロールのみ
軽度の不安定性がある場合や軽いGrade3の症例では2〜3週の疼痛時制内の荷重+半硬性装具固定を必要とする場合もある
手術適応
Grade3,4の症例で遠位脛腓間の開大を伴っている症例が手術の適応
手術方法
関節鏡やXp透視を用いて、脛腓間を整復したのち3.5or4.5mmのスクリューを用いて、脛腓間を固定する
足関節面から3〜4cm近位、前方に30°傾けた方向に挿入する→レビュー論文あり
レビュー論文の要点
・脛腓間を整復したのち3.5or4.5mmのスクリューを用いて、脛腓間を固定
・足関節面から3〜4cm近位、前方に30°傾けた方向に挿入
・Maisonneuve骨折などを伴っている場合は2本、それ以外では1本で十分であるという報告
・固定の肢位はあまり問題にならない
・4corticalは固定力が強いが破綻のリスク高、金抜が必要
・3corticalは固定力は弱いが、金抜は絶対ではない
・最近では吸収ピンやスクリューにsuture bottonによる固定方法の報告もあり
コメント